体験談7

私がトーストマスターズに入ったきっかけは、米国で「英語力、スピーチ力を高めたい!」と思っていた時に、英語、日本語バイリンガルのトーストマスターズのちらしを見つけ、見学に行ってみたことから始まりました。

初めて見学した時には、メンバーの皆の「自分のメッセージを伝えようとする一生懸命さ」「聞いている人を楽しませる雰囲気」「メンバーがお互いにスピーチの論評をして、高め合う姿」に感動し「ここでなら、自分も何か得ることが出来るのではないか!やってみよう! 」との思いで直ぐに参加を決めました。
ここでトーストマスターズに入ってから、私が経験した「2つの変化」をご紹介します。

【私の変化 ~スピーチについて~】
それまでの私は、会社などでプレゼンテーションの機会が何回かありましたが、「スピーチとは内容が分かり易く、論理の組み立てがしっかりしていれば伝わるはず。」と思い、機会があれば、その役目を淡々とこなしていました。スピーチ後に上手く出来なかった部分を後悔することもありましたが、「取立てて誰からも指摘を受けなかったし、そこそこ上手くいったのだろう。」「私には経験が足りないだけで、あとは数を重ねて練習すれば上手くなるはずだ。」といつも自分に言い訳をしていました。でもそれでよいのでしょうか。練習するっていつ?どこで?どういう風に?やるのでしょうか

トーストマスターズに入ってからは、頭では分かっているようで身をもっては分かっていなかったこと「スピーチは聞く人(聴衆)に向けて実施するものである。」ということを実感しました。それは、自分が他のメンバーのスピーチを聞いている時に、スピーチの内容はもちろんのこと、それだけではなく、「声のトーン」「間の取り方」「ジェスチャー」「アイコンタクト」などの仕方次第で、そのメッセージが直球で心に入ってくることを受け手として実体験したからです。そこで、トーストマスターズには、其々のスキルを学ぶ為のマニュアル、またベテランの方のスピーチを聞く機会が沢山あります。マニュアルに沿ってスピーチをこなしていく中で一つづつそのスキルを身に付けていくことができます。あとは、2週間に1回開催される例会の中でスピーチの回数を重ねて練習、実践あるのみです。
自分が伝えたいメッセージを聞き手に上手く伝えられ、感動を与えられたら最高だと思いませんか!!

【私の変化 ~論評について~】
それまでの私は、仕事の機会などで他人のスピーチに対するコメントを述べる際、下記のような、状況になりがちでした。
①「○○さんのスピーチはとても素晴らしかった。」とありきたりの社交辞令の誉め文句を述べる。
②「そもそも、○○さんのスピーチの内容について私はこう思う!」というそのスピーチとは離れた次元で長々とコメントを述べ、自分は如何に知識が豊富かを強調する結果となってしまう。

しかし、トーストマスターズに入った後は、メンバーの中でお互いに高め合うこと(Learn by Doing!)を目標にスピーチが終わったから終了ではなく、そこからスピーカーの次のステップに繋がるような具体的な論評をすることを学びました。
Step1:スピーチの目的に沿って良かった箇所を誉める。
Step2:そのスピーチをより良くするための改善点として具体的なアドバイスを実施する。Step3:最後に次のスピーチに繋げるための激励の言葉を掛ける。
このような論評の仕方の為、論評者はスピーカーの成長を第一に考えます。またスピーカーは論評者からのアドバイスを気持ち良く受け入れ、自分の糧にする。
まさにWin-Winの関係となるのです!

このように、私はトーストマスターズに入って色々な変化(発見)を経験し、毎回の例会、毎日が学ぶことの連続です。
難しいことは何もありません。「初めの一歩、まず参加してみる」ことから始めてみては如何でしょうか。きっと、あなたにも変化が訪れ、その世界が広がるはずです!