MEETING REPORT Dec 23th, 2020

#363例会レポート(23rd December, 2020)
コロナ禍で活動のスタイルが大きく変化した一年になりましたが、皆で振り返る一年の締めくくりとして、「インハウスコンテスト後夜祭&年末ウェルダンミーティング」を行いました! 通常の例会とは異なる内容で、オンライン(Zoom)での開催でした。参加者の皆さんは各自好きなお酒や食べ物を用意して、リラックスした雰囲気の会になりました。

今夜の司会(TMOE)は、TM N.H.さん。計時係(Timer)はTM N.K.さん、文法係(GRAHCO)はTM S.E.さん。

TM K.K.さんからの前半の「今夜の言葉」は、「想定外」。コロナ禍で全てが一変した今年を表すのにぴったりな、皆さんの腹に落ちる言葉だったと思います。今夜のスピーチや論評の中で何度も使われました。

前半は、前回開催したインハウスコンテストの後夜祭として行いました。
1人目は、ご自身の希望でPathwaysの準備スピーチとしてTM F.G.さん。スピーチタイトルは「シンネン」。
外部の状況が悪くなった時に、どうすればよいでしょうか?自分の目標を下げるのですか?そうではなく、状況が良くなることを信じて、前に進めることを考えることが大事なのです、という力強いメッセージ・主張が込められたスピーチでした。 母国のインドネシアで病院に勤務し、コロナ患者さんの治療にあたっている弟さんの写真やお話を例に挙げていただき、困難に対して前向きに向き合うことの大事さ(スピーチの主張)にさらに説得力を感じました。 事実の後ろ向きな一側面に囚われず、前向きなより大事な点に目を向けましょう、というポジティブな締めくくりでした。
Zoomの通常の共有機能を使わず、自身を映しながら背景にビデオスライドを流すというビジュアルエイドの使い方がいつも素晴らしいです!是非やり方をレクチャーしてほしいという声が出ていました。
個人的には、意味深なタイトルの付け方(信念と新年を掛ける形のカタカナ表記)が、聞き手に対して、スピーチを聞く前からスピーチがどんな内容になるのかなと思いを巡らさせ、興味を引かせる、うまい付け方と思いました。今の時勢にぴったりのタイトルですし、また、スピーチの中で、意味深なタイトルの伏線をしっかり回収していました。

2人目は、インハウスコンテストスピーチとしてTM R.T.さん。テーマは「道」を選び、スピーチタイトルは「もし私が、 先月入籍した弟に結婚式のスピーチを頼まれたら」。こちらもタイトルの付け方が秀逸で、見た段階から、どんなスピーチになるのかな~と想像せずにはいられず、スッとスピーチに入り込むことができました!
スピーチは、先月ご結婚された弟さんへ向けたメッセージという形でした。 スピーチの冒頭、まず、R.T.さんが以前参加されたハーフマラソン大会の場面から始まりました。マラソン参加者で居合わせた家族が「ペースを合わせて一緒にゴールするか? それとも、優勝を狙うために速い人が先に行くか?」という会話をしていたそう。ここでR.T.さんは、長い距離を走るマラソンを家庭生活にもなぞらえ、どちらに決めるかは話し合うことが大事だ、と主張しました。そして、「(弟さんの話と一見関係なさそうな)マラソンのお話から始まって驚いたと思いますが・・」と、聞き手の気持ちを先読みした一節を入れて、スピーチの本論である弟さんへのメッセージへと自然にリードしました。心優しく大人しいタイプである弟さんに対するメッセージは「言葉にする努力を」。前半のマラソンのエピソードがここで活かされ、何より、結婚される弟さんのことを思った心からのメッセージでした!

TM F.G.さんに対する論評はTM A.O.さんでした。
良かった点として、ビジュアルエイドが非常に素晴らしかった。また、自身をZoom上でバストアップで表示してビデオスライドを手で指し示すボディランゲージが今回出来ていた。
Suggestionとして、クリアな結論があればさらに良いスピーチになる。
A.O.さんは、F.G.さんの前回のフィードバック内容に対して今回がどう改善されたかという観点で論評していました。

TM R.T.さんに対する論評は、通常の例会では論評者は事前に指名されていますが、今回は「無茶ぶり論評」ということで当日のお楽しみ!その場での指名されたのは、TM K.S.さん。素敵なスピーチであった。言葉にする努力というメッセージはトーストの方向性にも合う。心/感情がこもっていて、普段クールなR.T.さんからの意外性があった。
さらに、今夜はさらにもう一人TM N.K.さんにも論評のご指名がありました。聴衆の反応を予想した一節を入れてスピーチをリードした。敢えて挙げたSuggestionポイントは、花嫁さんへのメッセージもあると結婚式のスピーチとしてより自然になった。

GRAHCOのTM S.E.さんから、スピーチで使われた良い言葉としてTM R.T.さんの「言葉にする努力」が挙がりました。

ここまでの総合論評はTM G.K.さん。TMOEのN.H.さんの進行上のタイムマネジメント、フォローアップが素晴らしい。TM N.K.さんの合間のFill the gap。TM A.O.さんの論評には前回との振り返りがあってよかった。全般的にpositive energyが感じられた、と総括していただきました。

10分の休憩の後、後半の年末ウェルダンミーティングがスタートしました。
TM K.K.さんからの後半の「今夜の言葉」は「想定内」。

TM M.A.さんから、ボランティアスピーチをしていただきました。クリスマスか忘年会の挨拶スピーチを想定したそうで、タイトルは「プレゼント」。
M.A.さんにとって、この1年は、トーストマスターズ会員として初めて通しで過ごした一年だったそうです。スピーチはまるで宝物である。今年のとある例会で、TM F.G.さんの「”I think”ではなく”I believe”を使うとよい」というGRAHCOコメントに、M.A.さんは驚きがあったそうです。「自分が”I believe”を使っていいんだ」と気付いて、そのGRAHCOコメントは自分にとってプレゼントになったそうです。そして、自身の実生活の中でも「私は信じます」というフレーズを使ってみたそうです。”I believe”は気持ちの良いスピーチをするための魔法の言葉である。トーストマスターズの場で、スピーチ=プレゼント交換をしていきたい、と締めくくりました。 M.A.さんが「自分が”I believe”を使っていいんだ」と気付いた時の表情と感情表現がとても印象的で、聞き手にその時の驚きや喜びがすごく伝わってくるスピーチでした!

TM M.A.さんに対する論評も、「無茶ぶり論評」ということでその場での指名で、TM O.N.さん。良かった点は、心が洗われて初心を思い出すスピーチだった。I believeをとらえて、応用できた。気持ちの入ったスピーチであった、トーンもよかった。プレゼント交換という表現が良かった。
敢えて挙げたSuggestionポイントは、Zoom上に段ボールの山が映っていたのがちょっと気になった(笑)。

さらに、TMOEのN.H.さんの計らいで、プレゼントの贈り主であるTM F.G.さんにも一言コメントが”無茶ぶり”されました。よいプレゼント交換になりましたね!

最後に、スピーカーズコーナーと題して、5つのお題について話す今年最後のスピーチ納めを行いました。(ちなみに、スピーカーズコーナーとは、ロンドンのハイドバークに実際にある、さまざまな人が日々自説を論じる場所のことだそうです。)

お題1: 今年の私の大事件!
TM K.K.さん。今年TITMCの会長になったことが想定外、大事件だった。会長としてTMCの機構・仕組みを改めて学び、トーストの価値を感じた。
お題2: 今年、変化したこと/始めたこと
TM O.N.さん。今年、勤務先で”左遷”され、トーストに参加しやすくなった。前回の”左遷”時は、トーストに参加したことでカムバックした経験があるので、今回も同じようにカムバックできると思っている。ちなみにカムバックしているのは半沢直樹が流行ったタイミングでもある。
お題3: my「来年の漢字」
TM A.O.さん。来年は「新」と予想。オリンピックで日本選手しか参加せず日本選手が新記録ラッシュ。新大統領、新政権。シン・エヴァンゲリオン劇場版、シン・ウルトラマン。
また、TM N.K.さんからは、いやいや勝つは勝つでもオリンピックにコロナに「剋つ」の字が来る!という予想もありました。果たしてどちらに!?
お題4: 大予言!1年後の私はこうなっている
TM S.E.さん。世界のトラベラーになっている。今年トルコとスペインに行く予定だったのがダメになったので、来年は是非実現したい。
お題5: 今年最後に、これだけは言っておきたい!
TM R.T.さん。次はコンテストに出るぞ! 用意していたのにコンテストに出れなくなったことが続いている。 あと、皆さんからの例会のスピーチを募集してます!

最後に総合論評がTM G.K.さん。Zoom経由でも慣れが出てきてよい。そして、TMOEのN.H.さんが素晴らしいペース配分やファシリテーションをして、今夜の会を進行してくれた。

TM N.H.さん、素晴らしい進行をありがとうございました! 各スピーチの後にポジティブなコメントをされたり、参加者にスピーチを沢山振っていただいて、タイムマネジメントを含めてスムーズにプログラムの進行をしていただきました!

今年最後の例会になりましたが、内容盛り沢山で、楽しい時間を過ごせました。普段の例会とは違うメニューもいいなと思いました。2021年も、よろしくお願いいたします!

Report by TM M.Y.