体験談6

~きっかけ~
私がトーストマスターズに入会したきっかけは、MBA留学(ビジネススクール)のための指南書に、活発に活動するスピーチクラブがあるとの記事を目にしたことがきっかけでした。私は人前に出るとすぐに緊張してしまうこともあり、いわゆるスピーチといった類のものは、正直なところ嫌で嫌でたまらないものでした

~思い~
しかし、アメリカに留学しようと決意したというのに、日本語でさえうまくできないスピーチを、それを英語でどうやってできるのか、一体どんな訓練を積めば上手なスピーチができるようになるのかと、不安と焦りを感じていました。人前で話すのが苦手と思う一方で、人前でも堂々とスピーチをし、しかも聴衆を笑いに誘い楽しませることができる人々を見ると、憧れというか、自分もいつかはこうなりたい、という思いは心のどこかに常にくすぶっていました。

~東京インターナショナルトーストマスターズクラブ~
そんなとき、インターネットを使って検索し、会社帰りに立ち寄ることができ、しかも日本語と英語両方を使ってスピーチ練習をするクラブということで、ここ「東京インターナショナルトーストマスターズ」を見つけました。とりあえず行くだけ行ってみるか、と最初は軽い気持ちで参加しました。後から知ったのですが、ここのクラブの他にも私が参加できそうなトーストマスターズクラブは数多くあり、それぞれ日本語スピーチだけ、又は英語と日本語をバイリンガル風に、更には土日に活動するクラブや平日夜間のクラブ等、多くのクラブが各々独自のカラーを出して活動しています。

~ゲストとして初参加~
初めてゲストとして参加した日は、とても緊張したことを今でもよく覚えています。毎回の例会の最後に、ゲストからひと言ずつ挨拶と参加した感想をいただくことになっていますが、そんな情報はつゆ知らず、いきなり私の挨拶の順番が近づいてくるではありませんか!しかもみんな英語で挨拶してる!MBA留学がどうこうと言っている身としては非常に恥ずかしい話ですが、心の中では「英語でなんか話せるわけないじゃん!普段英語使わないし」と半ば開き直り気味でした。何を話してよいのかもわからず、緊張してドキドキしてきました。そしてついに自分の出番!深呼吸を一つして、とりあえず、前の番の人の挨拶をパクッて、「I could enjoy this meeting…」と、このセリフだけをしっかりと記憶し、同じように「I could enjoy this meeting…」と話し出しました。しかし、当然ですが、この後のセリフが全く浮かんできません!英単語だけはいくつか思い浮かんでくるものの、頭の中では文章にならず、沈黙の中、「どうしよう!」とまた更に緊張でドキドキと居ても立ってもいられなくなりました。とにかく何とかしなければ!そこで、思い切って、思いついた単語をそのまま、「this…member…warm…I…want…speech…bravely」とドギマギしながら話しました。そして、とりあえず最後にもう一言、「Thank you」を付け加え、自分の番はようやく終了しました。疲れきってイスに座ろうとしたその瞬間、緊張感からようやく解かれつつある私の耳にふと届いたのが、メンバーの一人の声。「Ohhh! Great!!」と、まるでショーのエンディングを迎えアンコールを期待するようなメッセージと、大きな拍手でした  例会終了後、その方は、今度は日本語で、「良かったよ!」とポンと肩をたたいてくれました

~現状~
あの日から半年・・・。2週間に一度のペースで開催される例会に参加し、この例会の中で運営される色々な役割もほぼ一通りこなした今でも、人前に出ると緊張するクセはなくなったわけではありません。といいますか、一生なくなることはないでしょう。ですが、当初は文章にもならなかった私の英語での初挨拶を、温かみのある雰囲気の中で真正面から受け止め、そしてそれを褒め、改善点をキチンとフィードバックしてくれたこのクラブのメンバーは、その後の例会の中で、私に対し毎回必ず試練と同時に達成感を与えてくれます。何をすれば良いのか、何を話せばよいか、どうしたらうまくスピーチできるようになるのか、私は毎回悩みますが、トーストマスターズクラブには「Learn by doing(失敗から学べ)という素晴らしい言葉があり、この言葉とメンバーがいつも私を支えてくれています。 皆さんもトーストマスターズクラブで一緒に活動してみませんか!May “learn by doing” be with you!